イラストレーターで入稿する前に
最近は、プリントパックさんなど、
オンデマンド印刷のサービスが拡大してきました。
全国どこに居ても、印刷をオンラインで入稿することができる、
とても便利なサービスです。
ですが、より良い制作物を仕上げるためには、
入稿する前に、最低限注意すべき点があります。
今回は、オンデマンド印刷で入稿する際の注意点を、
一部ではございますが、ご紹介します。
「ヌリタシ」がきちんと設定されているか?
ひとつの例として、名刺の完成ファイルを提示いたします。
ブルーのガイド線が、仕上がりサイズです。
この名刺のピンクの帯の部分に注目してみると、
仕上がり線を超えて、トンボ線まで塗りを足しています。
これが「ヌリタシ」と呼ばれるもので、
線、画像、図形が仕上がり線にかかるものは、
すべて上下左右3mm延ばすことが鉄則です。
そうすることによって、仕上がり線に当たるところが、
中途半端に切れる事を予防することができます。
フォントはアウトライン化されているか?
パソコンで表示されている文字そのものは、
そのパソコン本体から出力されています。
つまり、他人がワード等でフォントを変えたものは、
そのフォントが自分のパソコンの中に入っていないと、
フォントを認識することができなくなり、
別のフォント、もしくは最悪、文字化けとなることがあります。
どんなパソコンでも、文字を同じ表示にするには、
文字自体を図形にすればいいのです。
アウトラインとは、フォント(文字情報)を図形化することです。
印刷で入稿する際には、ぜひ、アウトラインしておきましょう。
画像はリンク切れになっていないか?
画像を配置する際にポイントとなる、「リンク」と「埋め込み」。
リンクとは、Illustratorに画像をプレビューとして表示させることです。
つまり、画像の保存先を指定して、仮に表示させているものです。
埋め込みとは、イラストレーターに配置した画像データを
Illustratorファイルの中に埋め込み、
画像ファイルとIllustratorファイルを一体化させることです。
ですので、画像をリンクにした場合、
画像の保存先が変更になると、表示自体ができなくなります。
aiファイルサイズが大きくなってしまいますが、
入稿では画像を「埋め込み」にすることをおすすめします。
注意点のまとめ
これまでご紹介した注意点以外にも、
オーバープリントなど、注意すべき点が山ほどあります。
取り急ぎ、入稿する際は、
・ヌリタシを確認する
・フォントをアウトライン化する
・画像を「埋め込み」にする
最低限、この3点はご注意下さい。